ICパスポートの概要

ICパスポートとは、国際民間航空機関(ICAO)によって2005年に国際標準を策定、パスポートの偽造防止や利便性を高め偽造を防止するため、ICパスポートが導入されました。日本では2005年3月20日以降に新たに発行されるパスポートは、ICパスポートとなっています。尚、既に所有しているパスポートは有効期間満了までそのまま使用可能なため、切替の手続きをしなくても良いようになっています。
ICパスポートは、バイオメトリック・パスポートとも呼ばれており、海外においてはeパスポート(e-Passport/e-passport)と呼ばれることもあります。すでに世界で50カ国を超える国がICパスポートを採用しております。
日本では2006年3月以降、アメリカ合衆国の要請により一般・公用・外交全種のパスポートに関しては、ICパスポートを導入・交付を開始しました。現在は顔写真のみが電磁的記録されており、将来的には生体認証(虹彩認証、指紋認証、顔認証など)を利用した出入国管理を行う計画があるとのことです。


ICパスポートの形状は、従来のパスポートとほとんど変わりませんが、パスポートの表紙にはICパスポートを示す世界共通マークが表示されており、後部にある厚めのページにはICチップが埋め込まれています。
ICパスポートにより顔写真の貼り替えなどの偽造や変造を発見することが容易になり、偽造や悪用されることを防止しております。ICチップには、個人情報や国籍、旅券番号などの情報のほかに、生体情報として国際標準で定められた顔の画像が記録されています。個人情報保護対策も十分にされているため無断で読み取られることはありません。

アメリカでは、同時多発テロ事件後に入国に関して対策強化されており、ICパスポート(バイオメトリック・パスポート)の発給を開始しています。ICパスポート(バイオメトリック・パスポート)でなければ査証(ビザ)免除措置は受けられないものとなっていますので注意が必要です。